「結婚相手 ネットで検索」紹介業に新サービス

【朝日新聞】
関連画像 業者が選んだ男女を引き合わせる「お見合い型」が主流だった結婚情報サービスに、自分で相手を検索してメールのやりとりから始める「インターネット型」が登場、利用者が広がっている。おせっかいはせず、個人の自由に任せたシステムが受けているようだ。しかし、だれとも顔を合わせずに気軽に利用できる半面、収入や学歴など数多く入力する個人情報の取り扱いを心配する声もある。
自分で選ぶ自由さ人気
千葉県に住む国家公務員の男性(35)*は、10回以上、様々な団体が主催する「カップリングパーティー」に参加したが、交際相手を見つけることは一度もできなかった。短時間で相手を知ることは難しいと実感したが、仕事が忙しく、時間をかけて人付き合いを広げることも難しかった。
昨年2月、パソコンからインターネットの結婚情報サービスに登録した。年齢や趣味などキーワードを打ち込んで検索すると、該当する異性の会員のプロフィールがずらりと出てくる。家庭的で、自分と同じくスポーツに興味のない人を2人選んでメールを送った。
そのうち1人とメールのやりとりを1カ月ほど続け、会ってみたら、「一緒にいて違和感をほとんど感じない人」だった。交際を半年続け、昨年10月に結婚した。「プロフィールをよく吟味したのが、よかったと思います」
*記事中のご成婚者は、エンジェルで出会われ、実際に結婚された会員様からインタビューしたものです。

「自助努力」で
ネットの結婚情報サービスでは、相手を見つけて出会うのは、基本的に「自助努力」。登録時にクレジットカードでの支払いや免許証・独身証明書のコピーなどの提示を求められ、会員のみがネット上で見られるプロフィールには、所得証明や卒業証書など確認資料を明記している場合もある。
氏名や住所、私有のメールアドレスなどは、ネットには載せないのが基本だ。2人だけが見られる掲示板などを通してメッセージを交換し、お互いの判断で個人情報を明かしていくスタイルが多い。相手を「お断りリスト」に選ぶとメールが届かないようにしてくれたり、相手が会う約束を破ったら注意をしてくれたりする業者もある。

入力項目250個
会員制の浄水器販売を手がける「カンキョーアイ」は4年前、生活を支援する新事業としてインターネット結婚情報サービス「エンジェル」を始めた。会員数は浄水器を抜いて約1万3千人*に。9割近くは首都圏の都市部に住む人で、中心は30代だ。「人も情報も多すぎて、結婚できない。出会いたいけど、おせっかいは受けたくないという人たちが多いようです」と神谷誠一郎社長。海外勤務者の登録も増え、ニューヨークなど海外拠点での窓口対応の準備も進めている。
登録時の入力項目は、結婚式のやり方、休日の過ごし方、口論になった場合の対処方法など約250もある。神谷社長は「真剣に結婚相手を探す人のためのサービスにしたい」と話す。
*2005年3月末現在:累計

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